ノブレス・オブリージュ

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「やりたがらない」要因の1つには「逃げ癖」が挙げられます。
「逃げ癖」は、人だけでなく、組織にも当てはまります。

失敗を恐れ「やって失敗するならヤラナイ方が良い」と自己保身に傾倒していたり、
「逃げるが勝ち」といった局所的な効果を100%かのように言い訳へ用いたり、
日本には保守的な傾向の人が少なくない結果、保守的な組織や部門もありがちです。
 
目の前の課題に「真摯」に取り組む姿勢は「逃げ癖」と相容れないものです。
 
何年経っても「やりたがられない」ペーパレス化、
ペーパレス化が良い事だとわかっていても「紙のカタログ」は無くなりません・・・なぜ?
それは、既得権益を守りたい、メリットがあると認識している人達がいるからです。
 
紙やPDFは、渡した瞬間から陳腐化が始まります。
改定や誤記や、その他、修正したくとも渡してしまったモノは修正できません。

リアルタイムに修正可能なHPのありかをQRコードで名刺の裏にでも印刷しておけば、
いつでも最新情報を届けられるのは顧客にも企業にもメリットといった「姿勢」よりも、
紙を配って回るルートや時刻の組み立てが重要と認識している慣習から逃れられない
部門を抱えた組織は、まだまだ多いというのが日本の実情(手ぶらで訪問はチョット)
しかし、
紙やPDFは、既存顧客に対しての限定的な効果は期待できるものの・・・展示会、他、
配られた紙媒体等を持ち帰りはしても、集められた媒体の山から読まれる事無く捨てられる
媒体がほとんどで・・・なぜ?=HPに同じ内容が載ってるから。
HPに載ってると知ってて、なぜ紙をもらう?=空気を読んだから。
 
エコでない日本の慣習、もらう人も良くないけれど、配る人はもっと悪い・・・しかし、
印刷会社や業界にとっては、ウィルスで展示会が減って困窮しているので、
空気を読む(=人道支援の観点?)からすれば、紙を無駄使いする人達は良い人達。
印刷会社から大量な印刷物を会場へ運んだ運送業者にとっても良い人達。
運送業者が使ってくれるガソリンを売ってる業者にとっても良い人達。
(そして、二酸化炭素が増える・・・しかし)
地球環境等、後世への配慮よりも、今日の印刷代収入が明日の食事代を左右するとなれば
選択肢は有っても無いに等しい。
 
それでも、時間はかかっても、徐々に二酸化炭素の排出量を減らす為には、真摯な姿勢で、
HPを持続的に更新してゆく事が地域や社会に対する企業のあり様=ノブレス・オブリージュ
 
HPの所有者は企業だけれども、HPの価値は、
HP作成にかけた金額にではなく、持続的な、お客様、地域、社会への貢献にて決まってくる。
 
その為、HP作成は一過性のイベントではなく、持続的な運用を伴うゆえにマネジメント必須。
マネジメント遂行には(一過性でない)グループもマネージャーもリーダーもスタッフも必要。
では、どのようなグループが必要か?
HPと企業の関係は、業種によっても異なるが、製造したモノを物販する業界では一般的に、
モノを宣伝「広告部門」・・・リアル広告だけでなく、ネット広告
モノを作る「製造部門」
モノを売る「販売部門」・・・リアル店舗だけでなく、ネット販売
といった部門に大別できる。
更に、余力があれば、
売り先開拓「営業部門」・・・リアル営業だけでなく、ネット営業
も加わる。
 
個別の例として、貴社のケースを見てみると
会社を宣伝「広報部門」・・・ネット広報(SDGs等)
モノを宣伝「広告部門」・・・ネット広告(HPと離れた場所でビラ巻きしてない)
モノを作る「製造部門」
モノを売る「販売部門」・・・ネット販売(一時期存在~閉店)
売り先開拓「営業部門」・・・ネット営業(HPに機能無、HP以外の外部機能利用不明)
 
部門によって作業は異なりネット化しても同様に作業内容は異なる。
それぞれの部門にネット(Web)に関して、マネージャー、リーダー、スタッフ、何人必要?
 
多人数になれば情報共有しにくくなるからその対策で、ネットには外部機能としてCRM等、
すべての部署で、顧客一人ひとりの情報を一元的に共有する為の仕組み(クラウド)が存在し、
利用者(企業)は増加の一途。
 
同様な外部機能はネットでカタカナで表される事が多い部門用に有り、いくつか挙げると、
マーケティング、セールス、コマース、サポート
これらの部門に最適化した機能がそれぞれ用意されているが・・・もしかすると、貴社では、
これらの部門毎に異なる作業を属人的にこなせてしまっているのでしょうか?
 
だとしたら部門毎のアウトプットをフックできないことから「見える化」は難しくなり、
HPに反映すべき可能性のある情報は埋もれてしまっていることでしょう。
例えば、マーケティングだけでも、作業は簡単ではありません。
 
ドラッカー曰く「マーケティングの理想は、販売を不要にするものである。」
「買ってください!」とプッシュしなくても、お客様から自然に買いたくなる状態をつくる。
ニーズに合った商品を、適切なターゲットに向けて「発信」していくことが大事。
商品開発~販売戦略策定、広告宣伝~効果検証まで一連のプロセスを一貫して計画、実行、管理。
商品が「売れる仕組み」をつくることが、マーケティングの全体像。
 
といったことで、HPは「静的な電子版カタログ」ではありません。
 
HP運用せずに放置しておくだけで利益に結び付くような類のツールではありません。
ゆえ、HP運用には、それなりの「人(各部門)」と「物(HP、他)」が必要となります。
そして、
時間はかかっても、徐々に二酸化炭素の排出量を減らせます。
真摯な姿勢で、HPを持続的に更新してゆく事により。