高周波基板の損失について ①導体損失

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損失とはそこない失うことで、よく使う言葉には機会損失があります。実は基板にも 基板の損失と言う言葉があります。基板の損失には導体損失、誘電体損失、放射損失などがありますが、今回は導体損失についてお話ししましょう。

導体損失は主に金属の電気抵抗による損失で発生します。信号の周波数が高くなると電流が表面に集中するため、抵抗損失が大きくなります。

高周波信号は周波数が高くなるに従って、導体の断面を一様には流れず、表面に近いところを密集して流れる現象を表皮効果と呼んでいます。表皮効果の損失は周波数の1/2に比例し、周波数が高くなるにつれ損失が増加します。724552f0.png

低損失回路では、表面処理が重要になります。低い周波数では、半田付けと親和性の良い錫メッキなどを施すことがありますが、高い周波数では、電気抵抗の小さい金メッキなどを使用し、メッキ厚などを変える場合があります。

高速シグナル、高周波基板の設計時には、表面処理にも注意するようにしましょう!